対膣煽り マストドンと分散SNSの熱狂と苦悩
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あとがき

「将来的には鯖管とそのお友達しか残らないだろう」というのが、2017年7月の第1回分散SNSフォーラムで発表された、地域丼崩壊予想の主張であった。しかし、実際に起こったことは、インスタンスを開設しても「鯖管とそのお友達にしか発見されない」であるように思われる。新たにマストドンを始めるユーザーは (Pawooにおけるブーム再来を除けば) わずかであるし、すでにいずれかのインスタンスでマストドンを始めている人は、新たに開設されたインスタンスを利用する理由があまりない。ポストエイプリルなマストドンでインスタンスを新たに開設するにあたっては、鯖管のインターネットにおける知名度が重要になりつつある。

本書のタイトルである対膣煽りについて説明する必要があるだろう。初期のマストドンでは、Federated timelineの日本語訳が「連邦タイムライン」から「連合タイムライン」に変更された。これを巡ってmstdn.jpのユーザーたちが会話しているとき、「連邦派対連合派の対膣煽り」というトゥートが投下された。すなわち、「対膣」とは「対立」のタイプミスである。ここから「対膣煽り」というミームが誕生した。

さらに派生して、mstdn.jpを膣鯖と呼ぶことが流行した。パウーやニコフレと違い、mstdn.jpには発声しやすい略称がなかったので、4音節の「ちつさば」はすぐに普及した。とはいえ、mstdn.jpの運営者であるぬるかるは、この略称を快く思わなかったようである。

本書では、マストドンと分散SNSについての、いくつかの挑発的な話題に言及している。「対膣煽り」というタイトルはその象徴である。読者諸氏の刺激になれば幸いである。

2017年10月22日 墓場人夜

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